塗料について(ウレタン系)

ウレタン塗料(ウレタン樹脂塗料)とは、
ウレタン系樹脂を主成分とする塗料全般を指します。
ウレタン塗料は、塗膜が柔らかく密着性に優れ、
価格、耐久性、機能性などにおいて最もバランスが良いことから
万能塗料とも言われ、ひと頃までは塗料の主流として
様々な用途に用いられていました。
また、適切な下地との組み合わせで細部の塗装にも適しているため、
現在でも木質や塩ビ製雨樋などの細かな箇所の塗装には
ウレタン塗料を使用することが少なくありません。
耐候性、耐水性、耐薬性にも特に優れています。

 

● デメリットもあるウレタン塗料 ウレタン塗料の耐久年数は一般的に8~11年程度で、
アクリル塗料よりは優れていますが、シリコン系塗料にはどうしても劣ります。
その他、防汚性や紫外線への抵抗力など、
他の塗料よりやや劣る点も見られます。
また、光沢のある仕上がりが長続きするものの、
変色しやすい点もデメリットの一つとなっています。

 

硬化剤が生む優れた塗膜 ウレタン塗料は一般的に、硬化剤を使う2液型の仕様です。
硬化剤を混ぜた時点ですぐに化学反応による硬化が始まり、
三次元の網目構造を形成して緻密な塗膜を作ります。
ちなみに硬化剤の量が多いほど網目構造の密度が高まり、
塗膜の性能は向上します。
ウレタン塗料は硬化剤の比率によって作業性や塗膜性能が変わります。
主剤と硬化剤の比率が10:1の速乾ウレタンは
作業効率が良く小さな範囲の補修もしやすいため、
現在ではウレタン塗料の主流となっています。

 

 

● 塗料にこそ大切な「適材適所」 汎用性に優れているという理由でウレタン塗料ばかり使うケースもありますが、
外壁の場合は耐久性の面を考慮するとデメリットもあるものです。
使用する環境や目的に合わない性質の塗料を使ったために、
早期に塗り直しの必要に迫られるケースもあります。
外壁塗装をお考えの際は、塗料ごとのメリット・デメリットを見極め、
最適な選択のできるプロに相談することが近道です。